C型肝炎・ C型肝硬変とは?
年間約2万5千人の方が肝がんで
亡くなっています
C型肝炎ウイルス(HCV)に次いで、肝硬変の原因として多いのは「B型肝炎ウイルス(HBV)」ですが(図1)1)、ウイルス感染者の数は、HBVの約110万~140万人に対して、HCVは約190万~230万人と推定されています。そのため、HBV感染に比較して、HCV感染のほうが肝硬変まで進行するリスクが高いことがわかります。
さらに、肝がんの大半を占める肝細胞がんの約60%がC型肝炎ウイルスへの感染が原因となっていると考えられています(図2)2)。
1981年以降の40年以上にわたり、日本人の死因の第1位をがんが占めてきました3)。そのなかで、肝がんによる死亡数は全がん種のなかで第5位で(2021年)、年間約2万5千人の方が肝がんで亡くなっています(2020年)2)。
これらのことから、HCV感染は深刻な病気である肝がんに進行するリスクが高いため、注意が必要です。
1) 高後裕 監. 青栁豊他 編. 我が国における非B非C肝硬変の実態調査 2011. 響文社. 2012.
2) 日本肝癌研究会. 全国原発性肝癌追跡調査. 肝臓. 2019; 60: 258-293
3) 厚生労働省 : 人口動態調査. 上巻 死亡第5-12表 死因(死因年次推移分類)別にみた性・年次別死亡数及び死亡率(人口10万対)
https://www.e-stat.go.jp/dbview?sid=0003411656
(最終アクセス:2023年6月)
4) 国立がん研究センター がん情報サービス「最新がん統計」. https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
(最終アクセス:2023年6月)
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