C型肝炎・C型肝硬変の検査
治療中は、適切な方針を決定するために
さらに詳しい検査が行われます
C型肝炎の治療はC型肝炎ウイルス(HCV)の型(ウイルスの遺伝子のタイプ)によって異なるため、これらを明らかにする検査を行います。また、さらに詳しい血液検査や画像診断(超音波、CT、MRIなど)を行い、肝炎がどのくらい進行しているか調べることがあります(図1)。
これらの検査結果は、適切な治療法を選ぶ際に大切な情報となります。
1) 日本肝臓学会:慢性肝炎・肝硬変の診療ガイド2019, 文光堂, 2019 より作図
COLUMN
血液検査結果でみる
あなたの肝臓の状態
一般的な血液検査で調べることができるものの代表として、ALT値や血小板数などがあります。
ALT値
肝臓で炎症が起きて肝細胞が壊れると、ALT(注1)が血液の中に流れ出すため、ALT値が高いほど、炎症が強いことを示します。
血小板数
最近では、ALT値が正常の方でも、実は肝臓の線維化が進んでいる場合もあることがわかってきました。肝臓は血小板(注2)をつくるために大切な役割を担っており、肝臓の線維化が進むと血小板の数が少なくなります。
注1:ALT(アラニンアミノトランスフェラーゼ)
肝臓の細胞内に含まれる酵素で、GPTとも呼ばれます。肝臓の炎症の目安として使われる酵素には、他にAST(アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、GOT)と呼ばれるものもあります。ASTの場合は肝臓以外の臓器にも含まれるため、ASTの値のみが高い場合には肝臓以外に原因がある場合もあります。
注2:血小板
出血したときに血液を止める働きをする成分です。肝臓の線維化を判定する目安となります。